無資格でのレーザー脱毛行為

2002年09月20日

2002/8/1 毎日新聞「身近な話題・地域のニュース」の欄より

無資格でレーザー脱毛を行っていたエステ経営者ら4人逮捕
〜医療法違反容疑〜


警視庁薬物対策課と三田署は31日、医師の資格がないのにレーザー機器を使って脱毛する医療行為をしたとして、港区芝5のエステティックサロン「脱毛サロン・メラス」経営、八木治郎容疑者(33)=品川区東五反田4=と、同店の女性エステティシャン3人の計4人を医師法違反(無資格医業)容疑で逮捕した、と発表した。八木容疑者らは、1年間で女性を中心に約500人に「治療」を行い、約3300万円を稼いでいたという。

調べでは、八木容疑者らは医師の資格がないのに昨年6月から今年3月にかけ、港区の無職女性(29)ら都内の女性3人の足やわきの下などにレーザー光線をあてて脱毛させるなどの医療行為をした疑い。

同店は昨年5月に開店。インターネットで「ヨーロッパ最新器で、痛みも少なく安全」などと宣伝していたが、やけどをしたり、しみになったと訴える人もいた。

レーザー脱毛でやけどをしたなどといった被害が絶えず、厚生労働省は昨年、各都道府県に「医業」に当たると通達している。

(掲載文のまま転載)

参考(厚生労働省の通達文)


医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて
(平成13年11月8日)(医政医発第105号)
(各都道府県衛生主管部(局)長あて厚生労働省医政局医事課長通知)

最近、医師免許を有しない者が行った脱毛行為等が原因となって身体に被害を受けたという事例が報告されており、保健衛生上看過し得ない状況となっている。
これらの行為については、「医師法上の疑義について」(平成12年7月13日付け医事第68号厚生省健康政策局医事課長通知)において、医師法の適用に関する見解を示しているところであるが、国民への危害発生を未然に防止するべく、下記の通り、再度徹底することとしたので、御了知の上、管内の市町村並びに関係機関及び関係団体等にその周知を図られるようお願いする。



第1 脱毛行為等に対する医師法の適用

以下に示す好意は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が行えば医師法第17条に違反すること。
(1)用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為
(2)針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為
(3)酸等の化学薬品を皮膚に塗布して、しわ、しみ等に対して表皮剥離を行う行為

第2 違反行為に対する指導等

違反行為に関する情報に接した際は、実態を調査した上、行為の速やかな停止を勧告するなど必要な指導を行うほか、指導を行っても改善がみられないなど、悪質な場合においては、刑事訴訟法第239条の規定に基づく告発を念頭に置きつつ、警察と適切な連携を図られたいこと。

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