治療を受けられる前に 1 2 3 4 5

◆美容外科治療の大部分は手術です。

1. 美容外科領域の治療はぬり薬やのみ薬で治療する場合もありますが、大部分は手術です。 「美容」という項目を「手術」で治療する領域です。つまり先にある「美容」という言葉より後に続く「手術」であるという言語に充分に注意を払う必要があります。

2. この美容外科領域の手術という言葉はメスを握った行為のみを指すのではなく、医学的概念を広義に解釈する時(法律的解釈とは別になると思います。)皮膚を含む身体臓器に著しい侵襲を加える行為と受けとめる人もあり、その意味では強いピーリングやレーザー照射、脱毛の一部まで手術行為の中に含める人がいます。当然の事ですが、埋没法重瞼やピアスなどは純然たる「手術」行為です。そして手術は両刃の剣でもあります。

◆手術には治る過程と合併症が必ずあります。

1. 手術後の修復過程

身体に及ぼされた手術行為は一種の人的外傷とも云えます。つまりけがを負ったらすぐ治療し治ってしまうのではなくある一定の期間が必要となります。手術においてもこの一定の期間が必要です。これを「創傷治癒過程或いは期間」と云います。

イ) この治癒過程は人によっても違います。場所によっても違います。人種的相違もあります。疾病の有無などによっても違いますが、おおよそ3ヶ月から6ヶ月位と推定されています。それ故、神経損傷の場合を除いて逆に6ヶ月以降はあまり変化が出ないとも云えます。

ロ) 特に術後3ヶ月の間は極端に変化が生じます。軽い手術などは例外として顔の皺とりなどは3ヶ月余は変化が著しいものと認識すべきです。

ハ) 組織が修復しようとする力が働くからですが、その際過剰に皮膚が盛り上がったり、赤味が生じたり、硬くなったり、ひきつれが起ったりします。これが人間の身体の特徴であります。洋服などを作ったり、絵に書いたりする行為とは明らかに違う過程となります。この様に極端な変化が生じることを術前に理解しないとビックリなさる方がおられます。また再手術を要する時は原則的にこの状態がおちついてからなされるべきです。

ニ) この創傷治癒過程(修復期間)は破壊された組織や細胞が落ち着く迄の期間と理解されるべきです。純粋な意味での手術をした後の治療期間と称しても過言ではありません。広い意味合いや医学的表現をすれば「どのような美容外科手術も術後3ヶ月〜6ヶ月は組織的変化をしている可能性」があります。

ホ) 一方では「二重をして仕事に出掛ける事が可能なのは術後1週間目位です。」等と伝える場合のように、臨床的治癒期間を重要視して美容外科医が患者さんへ伝える場合があります。ある面ではこの方が一般的に良く使われているかも知れません。この使い方はある程度腫れがおさまり、化粧も可能であり、人前に出ても分かりづらい状態となりますよという表現であり、本来の治っているという状態とはやや違います。「臨床的治癒期間或いは一次的治癒期間」と総称して良いかと思います。それに比べ、ニ)の場合は「組織学的(細胞学的)治癒期間或いは二次的治癒期間」と呼んではいかがかと思います。

ヘ) この創傷治癒期間(治療までの期間)はイ)の如く色々な条件によっても違いますが、ちょっとした不可抗力的医療行為でも差が出ます。例えば二重の手術の際、毛細血管が一本切れただけで腫れや赤味が極端に違います。その結果、一時的に二重に左右差が生じる場合があります。

 
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